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大鋒寺 真田信之霊屋

 松代、初代藩主真田信之の隠居所書院跡に建てられた霊屋。信之は明暦2年(1656)隠居し、翌3年7月、新造の隠居所に移った。同4年(万治元年)93歳の天寿を全うして没し、遣命により、隠居所を寺とし、真田林大鋒寺と号した。大鋒は信之の院号である。2代信政は父より先に没したので、三代幸道の時、伽藍が建てられた。霊屋は書院の場所に建てられ、信之の信仰していた阿弥陀三尊を本尊とした。
 正面三間、奥行五間、奥行の柱間は狭く、四、五尺である。宝形造・カヤ葺きである。外陣の欄間には三十六歌仙画が飾られているが、残っているのは二十四枚である。内外陣の杉二本が同柱で、その上に木鼻付の出組があり、ここだけが仏寺用の木組になっている。
 内陣奥中央に阿弥陀三尊、向って左に信之像(厨子入)、右に二代信政の画像を安置してあったが、明治4年、松代花の丸御殿にあった八代幸貫の像を移し、内陣奥に出張りを新造して三尊を安置し、幸貫像を左、信之厨子を中央に、信政画像を右に安置した。この霊屋は由緒がはっきりしており、近世初期の建築で、文化的価値の高い建築物である。

建造物 大鋒(だいほう)寺真田信之霊屋(さなだのぶゆきたまや)
長野市指定文化財
平成7年1月20日指定

平成8年3月31日
長野市教育委員会

The Historical Architecture.
The abode for the feudal lord Nobuyuki Sanada’s departed soul
Nagano City Cultural Asset Established January 20th in 1995