●熊野出速雄神社本殿
かつて修験道の栄えた北信地域であるが、
現存する修験道の遺構は少ない。その中にあって熊野出速雄神社本殿は、中世の遺構てあり、非常に貴重である。他の修験道建物とも共通し、妻入りの形式である。
建築年代は15世紀末期から16世紀前期。
当初内部は、内陣、下陣に区切られていた。
●大日如来、阿弥陀如来、弥勒菩薩
いずれも神像に近い法衣である。彩色されていたが、今は殆ど剥落している。3体とも寄木作りで、像高は、33センチメートル前後。製作年代は、1507年。3体の仏像は、皆藤山修験道場としての熊野出速雄神社の本尊として歴史的に重要であり、また、製作年代、作者、願主が銘文で明らかであることも重要である。
●クロサンショウウオの産卵池
県内では北アルプスや信越国境方面の山岳地帯に集まっている。東信では菅平に一例あるが、松代のような標高の低いところにあるのは珍しい。当地は、クロサンショウウオ分布南限地として貴重である。
クロサンショウウオは、きれいな自然水でないと生息できない。
県 宝
熊野出速雄神社本殿(建造物)
平成6年8月15日指定
長野市指定
木造大日如来坐像
文化財
木造阿弥陀如来坐像(彫刻)
木造弥勒菩薩坐像
平成5年1月20日指定
長野市指定
文化財
皆神山のクロサンショウウオの産卵地
(天然記念物)
昭42年11月1日指定
平成13年3月31日
長野市教育委員会
熊野出速雄神社